


Tea Time ちょっとひと息いれよう
「伝わる文章」と「疲れる文章」の境界線 ~丁寧なつもりが逆効果?~
「丁寧な文章を書いているつもりなのに、読みにくいと言われた」
そんな経験はありませんか?
ビジネスの現場では、「丁寧さ」よりも「わかりやすさ」が重視される場面が多くあります。
今回は、「同じ内容を伝える文章」でも、書き方によって相手の印象や理解度が大きく変わることを、3パターンの文例を通じて紹介します。

🔸例1:丁寧で自然、でもやや長めの文章(読み進めれば違和感なし)
先日お伝えしておりました新規プロジェクトへの参加メンバーに関して、各社・各組織からのご協力をお願いしているところですが、明日までに参加予定のメンバーの所属組織情報をご提出いただきたい件について、念のため改めてご案内させていただきます。すでにご対応いただいている方もいらっしゃるかと思いますが、まだの方がいらっしゃいましたら、お手数ですが期日までのご対応をよろしくお願いいたします。
▶ ポイント:
・丁寧だが長く、何をしてほしいかが最後に来る。読む側には少し負荷。
🔸例2:要点をコンパクトに伝える、伝達力の高い文章
先日お願いした新規PJの参加メンバー所属組織の件、明日が締切ですのでリマインドです。
▶ ポイント:
・要件を簡潔に伝え、読み手がすぐ動ける。特に忙しい人に効果的。
🔸例3:要点+補足説明のハイブリッド型
先日お願いした新規PJの参加メンバー所属組織の件、明日が締切ですのでリマインドです。
すでにご対応いただいている方もいらっしゃいますが、まだの方がいらっしゃいましたら、明日までに所属組織情報をご共有いただけますと幸いです。念のため、改めてのご案内となります。
▶ ポイント:
・続けて丁寧な補足でトーンを和らげ、角の立たない印象に
・最初に要点(締切・目的)を明示し、読む側に「動き」を促す

丁寧に書こうとすると長くなり、端的にまとめようとすると素っ気なくなる――そんな悩みを持つ方には、「要点+補足」のハイブリッド型がおすすめです。
誰もが忙しいビジネスの現場。要点を逃さず、相手に気持ちよく動いてもらうために、「短くて伝わる、でも冷たくない」文章を意識してみてはいかがでしょうか。

以下は、下手くそな文章です。要点が見えづらく一文が長い。「お伝え」「お願い」「ご連絡」など、目的のない丁寧語が多すぎて読みにくいですね。
🔸おまけ:伝わらない例
この間のご連絡でも少し触れさせていただいたかと思うのですが、新しく立ち上げる予定のプロジェクトに関しまして、各関係者の皆様には参加いただくメンバーの情報、具体的にはどのような組織・部署に所属されている方が関わってくださるかという点について、事前にお知らせいただけると助かるという話がありまして……


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