


Tea Time ちょっとひと息いれよう
──要点が伝わりにくいと言われる人へ

「要点をまとめてください」と指摘されると、多くの人がこう解釈しがちです。
──できるだけ短く、情報を漏らさず伝えなきゃ、と。
その結果、一文に多くの情報を押し込み、逆にわかりにくくしてしまう。
そして本人たちは、なぜ伝わらないのかに気づけないままです。
実は、聴き手が最初に求めているのはそんな難しいことではありません。
「いま、何の話をしているのか」を知りたいだけです。
あなたの最初の一文や発言に「うん」とうなずきたいのです。
話の全体像をまず掴みたい。それから細かな話を聞きたいのです。
では、どうすればいいか?
ポイント1:
最初の一文は、できるだけ早く動詞を登場させて単純に言い切る。うなずきポイント。
ポイント2:
補足はあとから順に付け足す。句点「。」を使い、読点「、」は控え目に。
ポイント3:
代名詞(それ、この件)や接続詞(そして、だから)を使って、自然につなげる
例(悪い):
先日の顧客からの問合せに関する調査結果について、売上管理レポート出力の時間が長い件があって、その頻度が常にかたまにかという点をユーザに確認しようとして、いまメールを書き始めています。
最後の「メールを書き始めている」まで聞かないと、何をしているか読み手・聴き手はわかりません。文字数に大きな差はありませんが、伝わりやすさは違います。
そこで添削。次の文章は最初の「うなずき」ポイントも明確です。
📌 例(添削後):
今、ユーザーにメールを書いています。
内容は、売上管理レポート出力の遅さについての問合せ対応です。
データ取得の遅れが「常に」なのか「たまに」なのか、頻度を確認しようとしています。

最初に「いま何をしているのか」がわかり、そのあと補足がつながってくる。
聴き手・読み手は、自然に「うん、で?」とうなずきながら話についてこられるのです。



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