
Tea Time ちょっとひと息いれよう
「分からなかったら、すぐ聞けよ」
そう言って、困っている後輩に声をかける先輩がいます。
相談されれば丁寧に教え、時には自分で手を動かして、問題まで解決してくれる。仕事もできるので、後輩から尊敬されます。
ところが、その後輩は、なかなか育ちません。
少し悩んで頭を抱えていれば、面倒見の良い先輩が気づき、助けてくれるからです。
つまり、自分で仕事を完成させ、最後まで責任を持つところまで頑張らなくてもよくなります。
それでも後輩は、先輩の「分からなかったら聞け」という言葉を、きちんと守っているつもりです。
だから先輩は、最後まで手伝ってはいけません。手を差し伸べても、最後の詰めは後輩に託すことが大切だと思います。
「ここから先は、君にもできるよ!」
AIも同じです。
「AIを使え」と言えば、後輩は素直に使います。
そして、分からないことをAIに投げ、返ってきた答えを完成品として持ってくる。
これでは、相談相手が先輩からAIへ変わっただけです。
必要なのは、次のような約束です。
「分からなければ相談してよい。でも、仕事は君に返す」
「AIを使ってよい。でも、答えを確かめて完成させるのは君だ」
親切とは、代わりに完成させることではありません。
先輩もAIも、後輩がもう一度自分で考え、手を動かせるところまで支える。
助ける。でも、主役は奪わない。
それが、人を育てるAI活用なのだと思います。



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